この教室に入会する前は平日の会社の帰りに都心のギター教室に通っていたのですが、仕事が忙しくなったので土日に家から通えるところにしようと思い、ネット検索でこの井桁教室に出会いました。以来17年間ほど通い続けています。
プライベートレッスンクラスでクラシック独奏の曲を教わっていますが、弾き語りも好きだし、ジャズ、ボサノバにも興味があります。クラシックにこだわらずギターを弾くことが好きなんだと思います。いろいろな曲をギターで弾くその基礎としてクラシックギターを習い始めた感じですが、今はクラシックギターの曲を通じてギターを弾く楽しみがより広がり、より深まった気がしています。
教室でレッスンを受けることにより、一つ一つの音の音色をどう出すか、どの小節からどの小節までを一つのフレーズとして表現するか、またそのフレーズは悲しい気持ちを表すのかそれとも楽しい気持ちなのか、などを考えて弾くようになりました。楽譜に書かれていないことをどう解釈し、それをどう演奏に反映するかということですね。「曲を通して一通り弾けた」から先がギターの醍醐味、面白さだと感じています。曲の細部へのこだわりを持ち、聴き手に伝わるような演奏をできるようになることを目標にしています。
独学でギターを弾いていると、つい知っている曲の中から「好きだから」「弾けるとかっこいいいから」という理由だけで次に取り組む曲を選びがちですが、教室では私の今の実力と、次にクリアすべき課題、曲との相性などを見ながら次の曲を提案してくれるので有難いです。自分には難しくて弾けないと諦めていた曲でも、レッスンで一つずつ課題を明確に設定しクリアしていけばいつの間にか弾けるようになるから不思議です。逆に、既に弾けていると思っていた一見易しそうな練習曲についてレッスンを受け、目から鱗が落ちるような気付きを得ることもあります。
私が受けているのはプライベートレッスンですが、この教室の茶話会などを通じて他のクラスの生徒とも顔見知りになり、ギターについてあれこれ話すことがギターを続ける上でいい刺激になっていると感じます。「今日、茶話会で弾いてたのは誰の曲?」とか「次の発表会では何を弾くの?」などと話しながら、これから自分が取り組むギターの世界が広がっていくことを楽しんでいます。
また、この10年ほどは、教室で知り合った仲間とグループを結成し四重奏も楽しんでいますが、それもこの教室のアットホームな雰囲気と生徒同士の打ち解けた関係があればこそ続いているのだと思います。
ギターは割と手軽に弾ける楽器ですが、独りではなかなか上達が実感できず、ともすると演奏も一人よがりになりがちです。この教室に通い続けることで自分の演奏を客観的に見詰めることができ、それによってギターを続けられていることを幸せに感じています。