ギター指が自然と開くようになるコツ

手が小さい、指が短い人の一番の悩みは
“指が開かない”
“届かない”
ではないでしょうか。

実は“指が開かない”“届かない”のは思い込みのせいなのです。

ほとんどの人は、ギターの弦を押さえる時に指を広げようと思っています。
ところが指を思ったところに届かせるのには指を開かない、広げないことがコツなのです。

このブログでは、この“思い込み”を変えて簡単に指が開くようになるコツをお伝えします。

3つの思い込み

ギターを弾き始めた時に間違った情報が入ってしまうことがあります。
1、 ギターを弾くのには自分の指は短かすぎる
2、 押さえる場所が離れている時は指を広げて届かせる
3、 ギターの弦はしっかり力を入れて押さえる
これらの思い込みのせいで、指に力が入ってしまいます。
そして結果として指が自由に動きにくくなり広がらなくなります
一つずつ変えていきましょう。

実は指は思っているより長い

私自身も指が短いことが悩みのタネでした。
私より指が短い人は滅多にいません。
それでも、あるコツをつかんでから楽に指が開くようになりました。

指の始まりは、手の平から指が5本に分かれたところからと思っていませんか?
実は、手の平の中にも指の骨があるのです。
手の平側から見ると手のシワがあり、そこから分かれている部分が“指”だと思いがちです。
手の平の中にも指の骨があると思うと案外、指は長いと思いませんか。
そして“指が開く”ときは、この手の平の中の骨も開くことを忘れてはいけません。
手の平が柔らかく広がるような状態を作っていきましょう。

指を広げなくても弾ける理由

ギターの曲を弾く時は、左手の運指(うんし/楽譜に書いてある左指の指示番号)を参考にしていますね。
この運指はとても合理的につけられています。
何も書いていない時は原則、1フレットあたり1本の指で担当する、と考えてください。

たまに人差し指や小指が2フレット離れたところを押すことがありますが、ほとんどの場合は、このポジションで指を使います。

仮に第9ポジションで試してみましょう。
第9ポジションとは9フレットに人差し指、10フレットに中指、11フレットに薬指、12フレットに小指を担当させるポジションです。
そこに指を置いてみると指は広げなくても、どの場所も押さえられますね。
ギターを弾く時、基本的にはこのように指は広げないで済むのです。

たとえば、Gコードの押さえの時も指を広げてはいません。
1弦を押す人差し指は曲がっていて、6弦を押す薬指はあまり曲げていないだけです。

離れた場所を押さえるときには、指を広げるのではなく、次のポジションに急いで移動させると考えてください。

指は勝手に広がる

この考え方は、第1ポジション(1フレットを人差し指が担当する位置)でも同じです。
でも“1フレットから4フレットは遠くて届かない”と思っていますね。
それも思い込みです。
そこで、ティッシュの箱で試してみましょう。
写真のように箱の横の角を、小指と人差し指で持ってみてください。
どうでしたか?

簡単に持てたのではないでしょうか?
人差し指と小指を広げようと思わなくても勝手に広がりましたね?
このティッシュ箱の横の長さは1フレットから4フレットまでの長さと同じです。
“広げよう”と思わなくても、楽々広がりましたね。

指を広げてはダメ

では、どうしてギターだと広がらないのでしょう?
皆さんは指板(しばん/ネック)を見ると、すでに
「指を開かなきゃ!しっかり押さえなくては」と心の中で思っていませんか?
試しに指を思い切って広げてみてください。

指を広げようと思うと指は手の甲側に反ってしまいます
弦を押すのには指先は手の平側に曲がらないと押さえられません。
それでは、広げたまま指先を曲げてみてください。

すごく指がこわばっているのがお分かりでしょう。
これでは指を広げられても手に力がはいって押さえにくくなります。

指先を見たらダメ

先ほどのティッシュの箱を掴んだように楽に指を広げるにはどうしたらいいでしょうか?
あの時、先に“指を広げる”なんて思いませんでしたね?
ティッシュ箱を持つ場所を見ただけです。
指は見なかったですね。
ただ小指と人差し指の先を思い浮かべただけではありませんか?
“指を広げよう”と思うと、かえって広がりにくくなります。
“あの場所に指を置く”
そのように脳の命令を切り替えれば指は勝手に広がります
でも、これではまだ弦を押さえていません。

弦にタッチ

“弦を押さえる”という動作と“指を開く”という動作は別の動作です。
指が自然に広がって弦に届くようになったら、今度は
“押さえる”
という動作を見直しましょう。
弦に向かって指先が進んでいき、弦にタッチする。
ここまでは指に大きな力は必要ありませんね。
弦を指板方向に1〜2mm押し下げてフレット棒に触ったら“押さえる”という動作は終わりです。
たった数ミリを下に押すだけですから、そんなに力はいりません。
弦の押し方については詳しい動画がありますので是非ご覧ください。

ブログにも左指に力を入れない練習をご紹介していますので是非お読みください。

“届かない!”と諦めないで

これで、指は自然に楽に開くことはお分かりになりましたね。
もちろん、曲によっては本当にご自分の手のサイズではカバーしきれないものもあります。
でも、思い込みを改めるだけで今まで諦めていた所も指が届く可能性が広がります。
“指が届かない”と思っていた場所だけを取り出して練習してみてください。
案外、楽に簡単に届くことがあってびっくりします。

まとめ

“自分の指は短い”“開かない”とお悩みの方に新しい方法をご紹介しました。
今まで指が届かなかったのは間違った思い込みが邪魔をしていたのです。
押す場所だけを見て、指先をタッチできるようになれば自然と勝手に指は開いていきます

最後までお読みいただきありがとうございました。
他にも指の基本的な使い方をご紹介したブログがありますので、併せてお読みいただけると嬉しいです。

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井桁 典子

井桁 典子

井桁典子ギター教室主宰

初心者を教えて40年以上の経験から、身体に負担なく楽に上達する方法を研究しています。
“ギターライフを楽しんでもらいたい”その思いから、皆様に情報発信をしています。
楽器演奏をするときの身体の使い方の専門指導「ミュージックボディーラボ」も主宰しています。

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