ギター練習で、左手の指が痛くなったら我慢しない

ギターを習い始めた人
長い年数弾いているベテランさん
これから始めてみようかな
と思っている人に
指が痛くなったらどうするかを知って楽に上達していただくための注意点を書いてみました。
痛いのを我慢する、痛くならなくなるまで練習する、はナンセンスです!
もしかしたら、ギターの弦を押さえるのにすごく力がいると思っていませんか?
指先の感覚を養うだけで楽に弾けるようになります。

痛みはありがたいお知らせ

指が痛いのは当然。
我慢すればそのうち慣れる。

それは大間違いです。

ギターを弾いて指や手首、腕が痛くなることはありません

弾き始めのころ指先の皮がこすれて少し痛い、ということはありますが関節や筋肉が痛むということは変です。

それはあなたの身体の使い方やギターテクニックが間違っている、と身体が教えてくれていると思いましょう。

本当はギターを弾いても指はいたくならない

ギターは何百年も前から多くの人に愛された楽器です。

それらの人が皆、指が痛かったはずはありません。
そんな楽器は生き残れません。

ギターを弾くテクニックは日常生活でもやっているような普通の動作のバリエーションでできています。
そんな
シンプルな動きだから多くの人が演奏できているのです。

左手の押さえはボタンを押すように

右手の爪弾き方は痒いところをかくように

そんな動作で演奏しています。

痛くなるのはギターのせいだけではない

でも現実にギターを弾くと指が痛くなる。

ギターを弾いているせい?
弾かなければ痛くない。
それは当然ですが、ギターを弾いて指が痛くなる人は他のことをしても痛くなる可能性が高いです。
たとえば、草むしりしたり、鍋を磨いたり etc.

普段から少し変な使い方のクセがあり日常生活では痛みがあっても気にしていないだけです。
ギターの練習を休んだら良くなり、再開したらまた痛くなる。
そんな人はギターを弾くことが原因ではなく元々、身体の使い方を間違えている人です。

ギターを弾く、という新しいテクニックのことで夢中になり身体に負担をかけていることに気がつかず続けているからです。

身体の正しい使い方も改めて見直してみる必要がありますね。

腱鞘炎(けんしょうえん)にならないために

痛くなるということは、ありがたいお知らせです。
“その弾き方はまちがっていますよ”というお知らせです。
“痛いのは当たり前”
“我慢すればそのうち良くなる”
は間違いです!
そのまま続けていると関節炎、腱鞘炎になる可能性があります。

その中でもギタリストが恐れているのは腱鞘炎
指の筋肉や腱に過度なストレスを与えると、腱が腫れて痛くなったり、動きが悪くなってしまいます。
ひどくなると痛くて指を動かせなくなる、思うように動かなくなる、という症状がでてきます。
せっかく上達してきたところで弾けなくなったら悲しいですね。

指を動かすのには複数の筋肉をつかいます。
ギターの弦を押すのには、主に筋肉を縮ませることによって動きを作っていきます。

指で弦を押さえる時は指先をてのひら側に曲げますね。
その時は腕の内側に向かわせる筋肉が縮みます。
反対に外側に反らす筋肉は伸びなければ指が内側に曲がりにくくなってしまいます。

ところがギターの弦をしっかりおさえるぞ!
と思ったとたんに腕全体に力を入れてしまっていませんか?

指を動かす筋肉は前腕の中にあります。

力を入れると筋肉は縮みます。

そんな時腕の内側に向かわせる筋肉だけ力を入れるなんてできないですよね?
腕全体に力をいれてしまいます。

内向きに向かう筋肉と外側に反らす筋肉の両方が同時収縮してしまいます。

そうなると指は曲げようと思っても反対の力が働き曲げにくくなっています。
それなのに無理に曲げようと、さらに力を入れてしまいます。

結果、柔軟度が少ない腱や腱鞘が悲鳴をあげる。
これが腱鞘炎になるメカニズムです。

ではどうしたら良いのでしょうか?

自分で必要以上に力をいれないようにすることです。

指先の感覚

そのために必要なのが指先の感覚です。

指先にはたくさんの神経が通っていてとても繊細で賢いです。

皆さん、玄関チャイムを鳴らしたことありますね?
どうやって押しているのでしょうか?

  1. ボタンを見る指のどの部分だったら押しやすそうかな、と判断
  2. 指先でボタンの表面に触る
  3. 指をのばしてボタンを押し始める、このくらいの力でOKだな、と判断
  4. カチッと何かに行き当たった感じを読み取る
  5. 押し続けるのをやめて指をはなす

こんな精巧な動きをしています。

押す前から、このくらいの力でボタンを押そうと思って押しましたか?

瞬時に指先の感覚で状態を読み取りちょうど良い力加減で動きを作るものなのです。

こんな基本的な動作でも、事前にぎゅーっと押すぞ!と決めていませんか?
ほとんどの場合は指先で読み取って適切な力で押していることでしょう。

ところで、ギターを弾く時音がびりつかないように
しっかり押さえなくては!
と前もって腕に力をいれていませんか?

痛くならない方法

ではどうやってちょうど良い力加減にしたら良いでしょうか?

ギターの弦を押さえる時どのくらいの力がいるか調べてみましょう。
指板の上方向から弦を指先で押してみてください。

どうですか?
楽に簡単に押せますね。

弦の張力はそんなに強くないのです。

その時、指先の感覚で弦がフレット棒に押しつけられた手応えを感じてください。

弦はフレット棒に当たっていれば音が切り替わります。

板まで押しつけないといけないと思っている人が多いですがそれは無駄です


その分が無駄な力になっています。
多分、ギターの先生は板のところまでしっかり押さえろ、とは言わなかったはず。
でも、自分でぎゅっと板まで押し付けなければ音がびりつくと思っていただけです。

指先で弦の張力を感じフレットに当たったらそれ以上力をいれないで維持するだけです。

その方が指も痛くならず速く動き、音もよく響きます。
試してみてください。

まとめ

指が痛くなるのは単に練習のしすぎだけではありません。
たった5分の練習でも痛くなる人はいます。
一方、3時間やっても大丈夫な人もいます。
その差は、基本的な身体の使い方の間違いと、ギターのテクニックの勘違いです。
痛くない=上達
しやすい、と思ってください。

この、ブログでは、指が痛くなるメカニズムと自分で力を入れすぎていて
痛くなっていることをお話ししました。

それを防ぐために指先の感覚を使うメリットについてお話ししました。

その2では

指先を繊細につかえる条件にについてお話ししていきますね。
指が痛いのは指の使い方だけが原因ではありませんよ。

最後までお読みいただきありがとうございました。

是非、左指に力が入らなくなるワークをご紹介したブログ「ギター練習で左指が痛い人に。脱力する練習」、もお読みくださいね。

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井桁 典子

井桁 典子

井桁典子ギター教室主宰

初心者を教えて40年以上の経験から、身体に負担なく楽に上達する方法を研究しています。
“ギターライフを楽しんでもらいたい”その思いから、皆様に情報発信をしています。
楽器演奏をするときの身体の使い方の専門指導「ミュージックボディーラボ」も主宰しています。

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